応募者が様々なシチュエーションにてどのように対応するのか。
対応の仕方によって仕事の適性を考えてみましょう。

その1.電話を掛けている状況は?
街中などの騒々しいなかで仕事場へ電話を掛けてきていませんか?「騒々しくてすみません」などの一言を添える場合はまだ良いかもしれませんが、親しい友達に電話をかけている訳ではありません。
このような行為を行う方は相手に対する配慮が足りない人と判断することは少なくないでしょう。
その2.声の調子やあいさつは?
電話をかけた際、明るい声できちんと挨拶ができているでしょうか。
「私は…と申します。今回求人広告を見てお電話致しました。院長先生をお願いできますでしょうか?」ときちんとした態度であるでしょうか。可能であれば電話を取り次いだ現スタッフの印象を確認しておくと良いかもしれません。
また、応募者は電話先のスタッフに対し、いきなり「院長先生はいますか?」というような態度等を取ることは良くありませんので気を付けましょう。社会常識がかけている人と判断されかねません。丁寧な態度を心がけるようにしましょう。
その3.人の話を聞けるか?
スタッフの方などと話している際に、応募者側が自分の聞きたい事ばかりを先行していないか注意してみましょう。
例えば、いきなり「ボーナスの事は書いていないのですが、どのくらい出ますか?」などと聞かれたら、医院側としてはどうしても説明が必要となります。
しかし医院側からすると、まず、この人はこちらの話をきちんと聞こうとしているだろうか?それとも、とにかく「Xヶ月分」や「XX万円程度」といった明確な金額を提示する答えを欲しがっているだけではないか?ということは、質問してきた側の声(口調)でわかるものです。
人の話を聞かない人は、患者様の話も聞かないと思って良いでしょう。
その4.説明をどの様に聞いたか・・・
タイプA、その場でわからなくても地図で調べてくる人
特徴・・・自分できちんと調べようとするタイプです。こうした方はなんでも人任せにしようとしないという、とても良い部分を持っていらっしゃるでしょう。
仕事の適性・・・問題解決能力に優れていることと思います。自分で調べようとする姿勢には成長が見込めるでしょう。しかし、「聞き上手」という訳ではないので患者様の対応に不向きな方もいらっしゃいますし、アシスタントに最適という方もいらっしゃいます。(タイプAの方の場合は勝手な判断を1人でしないように医院側が注意を払う必要があります)。
タイプB、ポイントを整理しながら確認する人
特徴・・・人の話を理解して聞くタイプです。
仕事の適性・・・のみ込みが早く、全体的に器用なことでしょう。適切な指示を与えれば能力が向上するケースは少なくありません。また、患者様の対応に関する問題もあまり多く無いでしょう。患者様からの情報を整理し、担当者に的確に伝えられる能力を持っています。(受付に最適)
タイプC、何度も聞き返してくる人???
特徴・・・自分の事で頭がいっぱいになってしまうタイプです。人の話も自分のペースでしか聞けない為、三つ話始めたら初めの二つはもう頭に残っていないなんてことも。
仕事の適性・・・言われた通りの言葉を書き写して丸暗記しようとするタイプでもありますので、仕事にあまり工夫をしません。「聞き上手」というわけでもないようですので、患者様の対応はもちろんですが、特にクレームの対応等には向かないでしょう。(内容が複雑であれば、逆にトラブルメーカーになってしまうかもしれません)
・・・つまりAとBの要素が無ければ成長はあまり見込めないのです・・・
その5.院内であらかじめ確認しておくべきこと
求人広告の内容に間違いはありませんか?
求人広告の掲載を手配してから面接まで、約一週間前後かかります。
その間に確認しておくべきことは、
1.求人広告に記載される内容
と、
2.以下の内容に間違いがないかどうかとなります。
2-1.実際の諸条件 【休日、診療時間、待遇面など】
2-2.給料 【毎月の給料や残業手当はどのように計算されるのか、自債の手取り額はいくらになるのか?など、給料については後々食い違い等が起きぬようあらかじめ説明できるようにしておきましょう。】
2-3.仕事内容 【求人広告の内容と実際の採用の条件が変わってしまう場合には、きちんと対応ができるよう事前に説明しましょう。採用してから「じつは・・・」となるよりも、面接時にきちんと「求人広告には受付と書いてありますが、実際には歯科助手の仕事がメインになります。宜しいでしょうか?」といったようにきちんと説明できるのが望ましいです。】
その6.スタッフへの周知と雰囲気作りを
求人広告を出している事を現スタッフが知らなかった・・・・などということは珍しくありません。まずは情報を共有化し大切なことは院内の意識統一を図り、「新しいスタッフを皆で迎え入れよう」という雰囲気を作ることです。
スタッフ一人ひとりに個別に意見を聞くのも大切ですが、院内ミーテイングなどで「面接者への対応について」というテーマで医院の意識統一を図ることを目的とし、「新規採用による不都合や不満はありませんか?無ければ、皆さんに協力をしてもらいたいと思います。」と単刀直入に聞いてみるのも良いでしょう。
院長がミーテイング等の場できちんと現スタッフの意見を聞き入れる姿勢を示すことで、現スタッフにも院長の考え方が伝わっていくものです。
まずは今いるスタッフを立てる、という姿勢が大切です。